さだまさし「つゆのあとさき」
さだまさしの「つゆのあとさき」
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美しいピアノにストリングス、ファンの間では名曲との誉れも高く、コンサートでもラストで歌ったり、非常に盛り上がる曲だけど、アルバム「風見鶏」の中では、A面の2曲目に地味におかれている。
最初に聴いたのは私が小学生か中学生の頃。
当時は「今日は君の卒業式」とか「もう制服はいらない」みたいな歌詞にひっぱられたし、さだまさしのセイ!ヤングでも卒業シーズンによくかかっていたので、卒業ソングとして認識しながらも「つゆのあとさきって…季節合わないなぁ」とぼんやり思っていた。
しばらくしてから「卒業ソングってより男女の別れを卒業式にみたてたんだな」くらいには思っていたけれど、永井荷風の同名小説を読むとまた面白い。
永井荷風のつゆのあとさきは、性的に奔放な昭和初期のカフェの女給(今でいうとバーのホステスさん?)さんとそれをとりまく男の嫉妬みたいなのが描かれている。
その世界観でさだまさしのつゆのあとさきを聴くと、浮気っぽくてきっとほかの男のところに行くであろう彼女に、内心の嫉妬を隠して「さよならと僕が書いた卒業証書」を渡しちゃう男…ってまぁ随分とエエかっこしいの屈折した青年の姿が出てきて面白い。
そいやアルバムのライナーノートに「トパーズ色の風は少しばかり浮気です」みたいに書いてあって、それも当時は意味がわからなかったのだけど、結構ヒントだったのなぁ。
昔のさだまさしの曲は、線の細い文学青年っぽいところがかなりありつつ、情景がぱっと浮かぶ曲が多くて好きだな。
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